地震予測観測網(JYAN研究会)

地震の電磁前兆を観測し、直近で予測(いつ・どこで・どれくらいの)を配信します。

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研究概要
発見した地震の電磁気的前兆現象
(1)FM放送電波の電界強度観測から 全般的に降雨・降雪等の気象変化に連動することが多く台風や大型低気圧
  などの反対側と電波ミラージュ現象を起こす事が多い。
 (2)FMバンドの地震前兆現象 グラフ観測では、電磁波の電界強度は、地震前に上昇する事(減少もある)が
  多い。また、直下型地震の前には、パルス模様の異常電界が現れるが、地震が大きい場合1ヶ月以上前から
  そのレベルが上昇し、間隔も狭くなってくる。なお、地震が近づくと変動が20dBを超し、上昇や下降の
  入替わりが激しくなる。
(3)電離層と地表電磁環境の活性化と地震前兆の関係 大型地震の前には電離層反射が異常に活発化した記録が
  ある。従って、冬であっても関係なく短波帯等が好調になる時は注意する必要がある。また、特に大型地震の
  場合、3・4ヶ月前からFM放送電波でも、見通し以外の局が良く聞こえるようになり、注意が必要だ。(VUで
  通常聞こえない地域が入感し継続する場合は注意を!)
(4)アース環境と電磁気観測 超低周波になると特異な伝搬となり、60Khzあたりでも数百キロと遠距離の
  アース伝搬が観測されている。実験では100Kmから200Kmでも強く受信されたが、理論的には未だ研究中
  である。また、地震観測ではアースのULF帯が最も効率よく前兆を受信できると考えているが、未だ実験開発中
  であり今後に期待されている。

伊予灘地震(深度80Km)での観測要領について

平成26年3月14日未明に震度5の地震がありました。地震があることはHFやFMバンドで判っていましたので、HPや講演などで注意を喚起していたのですが、南海地震との違いが明確ではありませんでした。ところが、大分局で2月中旬にはっきりとした異常が記録されたので再度チェックを掛けると、国東から東の方向で異常があり、大分や別府からでは北方向の異常となりました。従って瀬戸内での地震となりますが、異常のレベルが震度5前後なので、関係者への公表に踏み切るかどうかの判断に苦しむところでした。 それで、大分観測局では、明快にグラフが変化していました。これは、国東半島や姫島の上空を通過した電磁波が変化したもので、瀬戸内海での地震の場合は直上の地表面が海面で有り、地上通過の電磁波に比較して海上通過の電波伝搬の変化は少し違うように思います。特にパルス状に変化して出ることが多いようですので注意をしてください。 また、図解を添付します。  

地震が「なぜ」判るの?

このグラフは、2013年4月13日に淡路島を震源として起きたM6.3の地震によって現れた電磁気前兆現象として発表しました。青色が姫路のFM放送電波の電界強度で大阪府の貝塚市で受信しました。淡路島上空を通る青線だけが異常となり、約23日前から5db上昇しピークで10db程上昇しています。地震の前6日前(4月7日)に平常に戻り静穏期に入りました。これまでの経験則では前兆の長さがマグニチュード、異常レベルの大小が震度、前兆異常のパターンが期日を表しています。

FM放送電波と観測NET

FM放送電波の観測によって、地震の前兆現象と言える変動データが記録できるようになりました。異常現象の根拠となる電波の伝搬変動に対する予想理論を裏付けるように、観測データによって検証が進化しています。 実は、FM放送電波の観測には、ハムの英知が詰められています。それは、世界最新のネットワーク技術と観測データの解析技術が小さな受信機に詰められ、観測網として形成されてきたからです。最初は、数局で始まったFM放送電波の観測も、大分ネットから、今は横浜や船橋から沖縄迄に拡大し23局、92局の放送電波を観測するまでに成長しました。今後は未設置地方を無くすように努め、全国的な地震観測網として正確な地震予測ができるよう進めたいと考えています。

電磁前兆現象との関係

地震予測と電磁波観測は全く関係が無いように思われますが、実は基本的に電磁気と同じ理論で地震予測が可能になると考えています。地震前兆を捕らえるには、地下深くに行って震源の様子をうかがえば地震の予測は簡単にできると思いますが、実は地下深くの様子は全くわかりません。それで、仕方なく地上に現れる現象を捕まえて地震予知を試みようとしていましたがその方法が判りませんでした。そこで、検証ができそうな前兆現象の報告を捜していたら「電磁気的な証言」がたくさんあったので詳細に調べてみました。そしたら、ラジオが雑音で聞こえなかったとか、リモコンが効かなかったとか、テレビが勝手についていたとか、車に触ったら「バシッ」と来た等結構たくさんあったのです。それで、ハムにとって最も専門的で知識の豊富な電波に関する研究から始めたのです。そして私自身がアマチュア無線機で地震模様のノイズを受信し、翌日に本当の地震があった経験から、確信を持って進めることができました。面白くて退職金が減るのも気にせず高価な機器をどんどん購入して(おかげで海外旅行も行けず)研究を進めました。地震学会でSEMSの長尾会長さんから紹介を受け、北大の森谷先生から、FMの観測を進められたことに端を発し、ハム仲間の協力を得て、世界最新の機器を開発し、最も早くて判りやすい観測網を構築しているのです。観測データの解析作業中「瓢箪から駒」式でデータ解析の賜なのですが、電波ミラージュを発見し、ノイズ探索から思いも掛けないアース伝搬の実験へと進んでいます。「面白くて止められない」のが現状です。この頃は、地震の経験則も積み増され、いろいろな地震パターンが判ってきました。まだ、十分とは言えませんが、今後の大地震には間違いの無い地震情報を出せるのではないかと期待しています。また、サーバー担当の山崎さんや23人余の観測局の皆さんの協力を戴いています。その他にも多くの皆さんにご指導や協力を戴いています。この場を借りて厚くお礼を申し上げます。