地震予測観測網(JYAN研究会)

地震の電磁前兆を観測し、直近で予測(いつ・どこで・どれくらいの)を配信します。

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2017年

10月25日~鹿児島での日本地震学会は

  •  10月25日から27日まで鹿児島市県民交流センターで日本地震学会が行われました。私も27日に地震予知セクションで講演発表を行いました。その講演の内容は、昨年4月に発生した熊本地震での電磁観測状況とそのデータ解析の結果を発表したものです。特に力を入れたのは、4月6日と9日の段階で、竹田から熊本間で震度7級の地震が起きることが予測できていた事と実際に予知通りの地震が起きたことです。予知できた観測は、常時観測している電波の内、熊本からのFM電波が竹田受信局で、受信した信号強度が特別な異常上昇を(日頃は11dB程度ですが、このときは26dB迄上がり、+15dBと言う初めての高さだった。)記録したからです。これまでの経験則(数百ある)では、約1週間後に異常レベルに応じた(この時は震度7クラスを予想)地震が起きているのです。
  •  それで、私は、予測日(14日)に、観測装置を持って竹田に泊まっていました。案の定、夜半に大きな地震が起こりました。テレビで地震情報を見ると、熊本県益城町(熊本-竹田ライン上)で震度7の地震が起きたとの事でした。ところが、テレビで「今後一週間は余震に注意して下さい」とK庁の課長が繰り返して言うのです。私は、2回目の大きい地震が来る事を予測していましたので、災害応援と2度目の周知広報を兼ねて、翌、早朝に熊本へ向け出発しました。
  •  ところが、益城町では、家屋の倒壊や怪我人等、思ったよりひどい状況では無く、消防や警察も割と落ち着いていました。そこで、出会った方には「もう一度大きな地震が来ますよ」と伝えましたが、地震が今現在、続いている中、もう一度大きい地震が来ますよ。と言う言葉は、不安を煽るようで、なかなか言いにくいため、観測の方に切り替えました。
  •  そして、16日の地震(本震)が発生してから、周知広報の手段や伝達力の無さにがっくりし、自分たちが如何に無力に等しいかと残念に思いました。大方、余震が落ち着いた頃、地震記録と観測データを解析していたら、とんでもないことに気が付きました。それは、2回の大きな異常から2回の大きい地震に気付いたように、前震と本震データを詳細に調べるうち、それぞれ4回程の異常ピークと呼応したように4回の地震が発生している事が読み取れたのです。まさか、詳細データのピークまで地震が対応している等は考えていませんでした。こんな観測は初めてですし、こんな予測例は聞いたことがありません。それで、時系列で前兆異常と、実際に起きた地震のデータを比較照合してみると、前兆と、実際の地震は、異常ピークの「発生時間と異常レベル(大きさ)」に殆ど同期しており、違っていても予定時間より30分程度の違いしか無い事が判りました。初震から3時間以内の連続であれば、20~30分の予測違いは問題になりません。
  •  学会では、地震予測として、前兆異常に呼応して次々と地震が起きる事、そして、今までに無い観測と予測データを発表したのですが、講演を聞かれた方は、半信半疑だったのでは無いかと思います。1週間前に、大きな地震が2回来る事が判っただけでも凄いのに、前本震それぞれが、前兆異常(予測時間)の通りに続いて地震が起きるなんて、余りに正確すぎて理解できないのでは無いかと思います。しかし、これは、本当の事なのです。従って、この観測方式を地震予知に役立てたいと思いました。この観測網があれば、熊本地震では、殆どの方が家に帰らず、本震による倒壊で命を無くす事は無かったと思うのです。
  •  しかし、私が、発表した内容は、学会は元より新聞やテレビに取り上げられることはありませんでした。従って、皆さんのお役に立つこともありません。また、この観測方式には大きな欠点があります。それは、観測網の敷設が必要なのです。現在は、実験的な観測網(観測点が40ヶ所)ありますが、プロ仕様にして、各市町村に2ヶ所くらい置けば全国に600ヶ所程度が必要です。また、観測点は多いに超したことはありませんが、情報処理まで含めると数億から数十億円は掛かりそうです。国の予算は、そんな簡単に頂けるものではありませんから、私達の研究は、宝の持ち腐れになってしまうかも知れません。
  •  実は、今回の地震学会で、私達の発見が、新鮮な話題となる事を期待していたのですが、進展はありませんでした。あまりに正確すぎて、そんな観測ができる訳が無いと、思われたのかも知れません。先日、予知学会のN教授とH教授にこのPPTを見て頂きました。ところが、N教授からは、素晴らしい観測とデータではあるが、この内容では地震学者は見向きもしないだろうと言うのです。私は、研究発表者がプロの教授で無くても、これだけ正確に、確実なデータ(予稿集にも掲載済み)を揃えて発表すれば、誰か1人ぐらいは目に止め、学会全体としても注目してくれるだろうと思っていましたが、国や地震専門部会で、地震予知はでき無いと結論付けた「大風が吹いている」以上、この情報は取り上げる訳にはいかないとして、「無視」されたのかも知れません。こんなことで学会が変な動きをするようでは、日本の研究や新しい発見が出にくいだろうなと思います。
  •  私は、何とかして、全国に観測網を作りたいのですが、糸口が掴めないのが残念でなりません。どなたか、良き手法や知恵がありましたら授けて下さるようお願い致します。
  •  講演データの一部をPDF(7Mb)で公開します。ご覧下さい。(印刷や編集は遠慮願います)

自分の身の安全を人に委ねられるか?地震予知はできるのに(追加版)

その1 地震や噴火は最も危険なんですが、台風や集中豪雨も同じ事が言えます。実は、この頃、自分達の命の安全まで、気象庁の情報を元に、国や県や自治体等も勧告や指示を行っているのです。(自分たちで観測しようとはせずに、ですよ)それで、東日本大震災では津波情報(実際の高さは数倍)の違いで約2万人の方が亡くなり、熊本地震では地震情報(前震・本震)の違いから50(~200)人の方が亡くなりました。先日の北部九州豪雨では、今月の(被災後1ヶ月)特集番組で、日田市の大鶴地区の自治会長さんが(テレビ)午後2時半には避難を全戸に呼びかけていたそうです。実は5年前も同じような災害があって、今度は自分達で気象状況を見ながら自主的に判断し、全員避難を実践したそうです。結果は、家屋等の被害はあったものの全員が無事でした。私は前々回(7月8日)ブログで指摘しましたが(最も危険な時に避難指示が出されており、無謀な指示なのです。)安全な内に非難された方がいたのは感心です。

その2 地震や噴火もそうです。今、危険が見えないからと言って、準備を怠ってはいけません。現代の科学で判らない事は殆どありませんし、時代の先端を行く宇宙研究ではビッグバンの起源まで調べています。ただ、地震の研究や調査は怠っているのです。では、どうすれば良いか? 答えは簡単です。地震が予知できる可能性のある現象がたくさんありますから、それを一つ一つ研究させれば(調べれば)良いのです。たった一度でよい調査や研究をさせずに、「でき無い」などと学会が言っているのです。学者の風上にも置けません。今でも、多くの地震学者は揺れを計る地震計に集中し、電磁的地震予知研究など、可能性のある他の研究は蚊帳の外に置いて予算を配分しないのです。もう10年も前の事ですが、阪神大震災から10年も経ち、毎年100億円と言う多くの予算を戴きながら、予知は殆ど進歩がありませんでした。最も力を入れたはずの地震警報やGPS観測も直下型には役立たず、GPSの地殻変動観測も命の危険を防ぐ効果は出ていません。全敗なのです。それで、私達はアマチュア研究家ですが、業を煮やして地震予知の研究を進めているのです。「アマチュア」が「私財を投じて」で懸命に頑張っています。電磁的な地震予知で素晴らしい発見を続けていますが、(観測網を置けば予知可能迄なっている)取り合おうとはしません。 それでも、近い内に、どっちが正しいか、片が付く(電磁研究へと方向変換せざるを得なくなる)と思っています。今は、教授連のつぶしも散見されますが、地震学会や地震関係の学者さん(プロの先生方)、後世に悪名を残す事にはなりませんかね?現職を退いた後に、指を差されても・・・・それでも良いのでしょうね。?

その3 10年の調査研究と、10年の研究に観測実験で、良い予知方法が見つかっています。観測網での実証実験もほぼ完了し、後は、実際に観測網を敷設し、総合情報センターから、予知情報を発表するだけです。恐らく、震度7で100% 震度6で90% 震度5で75% 震度4で50% となるでしょう。ただし、全国の市町村に2ヶ所以上の観測点が必要です。おおまかに言えば、全国に600ヶ所(気象庁の地震計と同数)でOKです。(1県あたり10~15ヶ所)ただし、離島や海洋と山岳などを入れれば2,500ヶ所(地震計は3,900ヶ所)あればの話です。予算的には30億円です。人1人1億円の時代です。熊本地震では、200名の方が亡くなっています。もう<おつり>が来る安さなのです。

その他1 産経新聞の6月18日に当研究会の地震予知観測が大きく取り上げられています。  2 アマチュア無線の月刊誌 CQ9月号に、当JYAN研の活動や研究が4Pで紹介されています。 3 今年、幕張のJGpU学会で研究を発表しましたが、熊本地震では、2回来る事が判っていたのは、私達だけです。そして、その前震が4回、本震が5回(震度5強以上)となる事も読めるようになっています。素晴らしい地震予知技術が、埋もれています。額からして国家予算でなくてはでき無いのですが、残念です。・・・・・・ポンと出してくれるスポンサーがいないかな?~ 世界に羽ばたけるんですが・・・・・

 

地震予報に資する観測技術

1 地震予報について

地震予報は予測3原則として、「いつ」は1ヶ月以内、「どこ」は予測指定場所から100㎞以内、「どれくらいの」は+-0.5を目処としています。従って、結構シビアな予報が原則となりますが、「いつ」の範囲は、予測の中心となる月日から+-数日間、「どこ」は予測で指定する場所をできるだけ地方の範囲以下とし、「どれくらいの」は+-0.5以内となります。また、予測・予報の空振りや見逃しはいけませんし、期間延長も1ヶ月程度迄と考えています。これで、当たりは◎(100~75)、近い場合は〇(74~50)、当たらずとも遠からじは△(49~20)、ダメは☒(19~0)とします。また、観測エリアの外であれば該当なしとなり、空振りや見逃し、延長等は0となります。

2 観測機器とアンテナについて

現在約40局超が24時間体制で観測をしています。観測機器は全く同じものを使っていますが、観測用のアンテナはそれぞれ違っています。当初はRL(ラジオロガー)とアンテナを皆さんに送って観測を依頼していましたが、ここ2・3年はご自分でRLやアンテナを用意される方が増えてきました。それで、アンテナ単体は市販のFMアンテナを使って貰っていますが、設置環境が大いに違いますから受信状況も違うため、できるだけ統一するほうがベターだと考えています。

3 地震予知は難しい?

確かに地震予知は困難と言えます。地下深くの事はなかなか判りません。しかし、判る方法はあるはずです。プロが数十年掛けても判らないと言いますから、私達はアマチュアですが、英知を結集して予知に取り組んでいます。従って、全て費用は自前での研究です。だから、気が入っていますし、真剣です。ただ、電磁的な観測ですから、最も得意な分野でもあります。もうすぐそこに光が見えています。

記録的集中豪雨の予防策について

今朝(7月8日)も、福岡県の朝倉周辺と大分県日田地方の豪雨被害情報が放送されています。何故?こんなに被害が出たか?を詳しく調査して、二度と繰り返さない事が重要だと考えています。ところが、いつまで経っても(毎年のように)豪雨災害が起きています。何故でしょうか?

原因1 記録的な集中豪雨でK庁が特別警報を放送したのは夕方5時過ぎであり、降雨のピークを示した3時過ぎから特別警報発出まで1~2時間を要し気象情報全体が遅くなっていた。そして、自治体もK庁や放送等の情報に頼っており、独自観測や独自的な判断は殆ど無く避難勧告や避難指示が遅くなりました。これでは、最も避難が困難な時間に避難を指示した事になり、当然のように避難中の事故が多発したと考えられます。

原因2 雨の状態や周囲の異常事態は、現地に住んでいる住民が最も良く判っているハズです。従って、避難勧告や避難指示などに頼らず、自主的に見張って、自発的な避難行動を取ることが最も安全な方法だと考えています。避難方法や避難路は災害(地震や噴火・火災、水害)で違うとは思いますが、避難路がどの程度迄安全なのか?とか、安全な範囲が予想できるのは現地の住民だけだと思います。今回のような災害を防ぐには、まず安全な所へ避難する必要があり、事前に、各自が避難計画を準備しておく必要があると思います。

改善方法 1、住民自ら異常事態の観測を行い、避難準備を整え、自主的に安全避難ができるよう訓練をしておくこと。 2、地域の自治体も気象庁に頼るだけでは無く、自主的に観測網を持ち、早めの避難指示ができるよう体制を整えておくこと。 3、気象庁や政府も特別警報等で知らせることは大事ですが、関係自治体や地域住民が一目で危険度が判るような気象情報を出すことが必要だと考えます。

技術的には 1 各市町村は、地震(電磁的な観測装置で10Kmメッシュで測定)及び津波観測装置を整備する。 2 各市町村は、気象計(雨量計は約5Kmメッシュ)を各地域に置いて、現在雨量と累積雨量等が監視できるようにすること。 2 各市町村は、通信回線の断線に備えて、各区や各分団と相互連絡が可能な無線通信網を整備し、放送連絡設備を維持管理する。

災害時に携帯電話が繋がらないって本当?

今も、福岡県や大分県で集中的な豪雨が続いていますが、災害時の情報通信が殆どダメだった事がテレビなどの現地取材で判ってきました。実は、これは十分予想されていたことなのですが現実になってみると情報通信網は有線だけに頼らない方法が必要なことが良く判りました。携帯電話があるのにどうして?と、疑問に思われる方が殆どだと思いますが、理由は簡単です。携帯電話の無線基地局も基幹局との接続は有線通信(光等)に変わっているのです。最初は、全部無線通信回線を使っていたのですが、災害時は有線と無線と二重となり、信頼度がアップしていたのですが、光回線の普及によって安価で安定した大容量の光ケーブルに移行してしまったのです。その証拠に、昔流行ったパラボラアンテナを使うマイクロ回線が殆ど姿を消しています。皆さんの所の電話局も、マイクロウエーブのアンテナが消えていませんか?

実は、これは、大事な二重通信回線が無くなってきている証拠なのです。従って、災害時に光ケーブルが切れると、有線回線と共に携帯電話回線も繋がらなくなります。皆さんが頼りにしていた携帯電話が実際は繋がらないのです。これは全国どこでも同じような事となっており(電話やインターネットの費用が安くなっていますが)、光ケーブルが1本切れれば、もう通信手段はありません。大変な事態なのです。(まだ、迂回回線の確保はできず、将来的にも十分な体制は困難でしょう。)

そこで、無線通信回線の確保が必要です。簡単なのは400Mhzクラスで誰でも使える5Wの級の無線機が販売されています。また、昔流行ったアマチュア無線という方法もあります。しかし、緊急時に一般的ではありません。今の世の中は、全て情報通信で成り立っています。しかし、災害時にここまで弱いと言うことが露呈しては、無線愛好家として、一肌脱ぐ必要が無いでしょうか?私は、JARLにマイクロ無線等を使った全国縦断回線の敷設を進言しています。(財政難で取り合ってはくれそうもありませんが・・・・)JARLが頼りにならなければ、自分たちで構築しませんか?HF以外にも、いろんな方法を考案し、実際に、皆さんの協力によって(JAIAにも協力を願って)アマチュア無線での非常通信網を開設しようではありませんか!119回線だけは、どんな災害があっても繋がらなければなりません。アイデアを募集します。2017年7月7日JH6ARA 國廣秀光

継続は力(気を抜くと、ポカで痛い目に)

6月18日に産経新聞に当研究会が載って、喜んだのも束の間、早速「大ポカ」をやらかしました。幸い、被害は殆ど無かったので、不幸中の幸いですが信用が大無しです。実は、データ処理用のPCを高速化するためSSDに変える作業(勉強も)を行っており、データの記録作業も平行して進めていました。これは、先日の大ホームランに気を良くして、ちょっと気を抜き、E-スポの解析作業を怠って、いつものE-スポだろうと、つい流してしまいました。これが最大の原因です。

それと、もう一つ、頭を悩ますテーマに取り組んでいます。研究を始めてから5年になりますが、地震と電磁波の揺らぎの関係を示す電波の基本的な問題です。今年のJGpUには、これまでの研究について集大成(簡易板)を発表したつもりですが、この発表に関する根拠となる奥深い研究が何本もあるのです。どれも未解明で、いずれは、理論的にも解明されると考えますが、この難問が(ロマンに見える)、実は、出口が掴めないたいへんな問題ばかりなのです。

電磁波一つを取っても、学論が完成しているようで、判らない事がたくさんあります。確かに私達は無線通信の覇者で電波伝搬のプロだと自負して来ましたが、どうして、そうなるの?と聞かれると不思議なことがいっぱいあるのです。先日、気象庁を訪れて、気象の専門家に聞いてみましたが・・・ジェット機に乗っていると良く、雲が3層に分かれていることがあります。(見えます)どうして、雲が浮いたり3層に分かれたりしているかご存じですか?・・・私たちは、以外と、判っているようで、判ってない事が多いと思います。小さい頃から「ノンちゃん雲に乗る」などで、当たり前のように考えており、追求してないのです。

そんな事で、私の頭の中は???がいっぱいです。地震予知もそうです。研究を始めてから22年(随分と解決してきました。)ですが、まだ判らないことがたくさん残っているのです。そんな中、散歩や未明(目覚める前)に「アレッ」と閃く事が解決の糸口となるようです。結局、「?の継続」しか、解決の方法は無いのでしょうか?

6/18日 産経新聞(5大新聞)に当研究会が掲載されました。

当JYAN研究会が産経新聞(全国紙)に、地震予知の研究や、観測活動等が紹介され、詳細なデータや説明等が大きく掲載されました。特に、今回は熊本地震での前震と本震の観測データそのものが掲載されています。4月14日の前震が4月6日に、そして4月16日の本震が4月9日にそれぞれ1週間前に観測された誰でも判るデータなのです。実は、この観測データが新聞紙上に掲載されたことは大変意義があり重要なことだと考えています。先月のJGpU学会でも雰囲気ががらりと変わっていましたが、1週間前に、大きな地震が2回来る!そして、その地震は4回前後の連続的な地震である!等、誰にでも良く判るデータだったのです。こんな情報が事前に知らされていたら、熊本地震で亡くなる方は殆どいなかったでしょう。この観測とデータの重要性を産経新聞は読み取っていた!と言う事になります。

そして、JGpU学会(幕張メッセの国際会議場)の展示・講演会場では、T大地震研、K大地震研他、名だたる地震研究の大学教授も、発表した観測データにはビックリしていた様子でした。何故なら、こんなに正確で、はっきりと読み取れる地震観測は今まで無かったのです。これまでは、電磁観測自体が、予知観測として取り上げられることは殆ど無かったのです。なぜなら、地震学会やK庁は、地震観測は地震計とGPSでの観測に限るという岩盤規制があったのです。従って、我々と類似の電磁観測も認められず、国の予算配分も殆どありませんでした。100~120億円も地震関係に配分があるのですが、電磁研究には雀の涙ほどしか予算をくれないとN教授が説明していました。

でも、私達は元々Volunteerで研究や実験を進めてきましたから、国に予算が欲しいとおねだりする事もありませんでした。しかし、地震予知の観測や研究がここまで進み、予知の実績を積み上げてくると、もういい加減、国に面倒を見てよと言いたくなります。何故なら、私達の地震予知研究は、ほぼ完成の域に達しており、実用化を待つだけなのです。あとは、国の予算で実際に観測網ができれば、地震予知は国民の皆さんに喜んで迎えられるでしょう。(これで、目的達成!一段落・・・となります。JH6ARA)

2017年のJGpUでは

今回のJGpU学会では、2部門にエントリーし(5/21日地震学会系)と(5/25日電磁現象系)の両方に採用されましたので、Poster会場にてデータを展示し発表しました。今年から展示が縦形式から横形式に変わりましたが、大事なところが目の高さになって大変見やすく、データなどの説明には好都合でした。反面、P会場がとても広くなり、どこで、誰が、何を展示(掲示)しているか等を紹介する案内板が小さく、解りにくかったように思います。

最初(21日)は、地震学系ですが隣に以前からの研究仲間がいましたので、たいへん好都合でした。特に、地震予知学では、これだ!と言う決定打が出てこないだけに、今少し熱気が足りないように思います。世間ではTVで「地震予知はできない」と公言する人がいて、予知の風潮自体が萎んでいますから、「本当にできるの?」と言う疑いの眼からご覧になる方が多かったように思います。しかし、私が展示発表した熊本地震での観測状況や、これまでの観測実績、それに何故?電磁観測で地震予知が可能なのか?等を説明すると、なるほど!と理解をし、納得をしてくれました。特に高校生や大学生は、先入観がありませんから、素直に納得してくれ、一緒にやりませんか?と誘うと好感触で地震予知の将来は明るいと感じました。また、地震予知の研究を長くしている先輩方と夕食を共にしましたが、地震予知の過去や、将来的に明るい話など、たいへん楽しい時間を過ごすことができました。

次に、25日の電磁観測学系ですが、こちらも有名大学の先生が近くで展示していましたし、訪れる学生や学者も多く、説明で声が枯れてしまいました。昼食も取れず講演会場にも行けないくらいで、多くの方に研究を紹介しましたが、外国から来られた方がわざわざ訪ねてこられたり、また、熱心にポスターをご覧になって、研究のポイント等を紹介すると殆どの皆さんが納得され、電磁観測を使っての地震予知が、如何に有効で、将来的にも楽しい学術研究であり、これからの花形研究になるか等をPRしました。また、発表の間の3日間は、学会で地球や宇宙関連の研修をしたり、以前からの関係各所を訪問したり、新規に訪れたりで、たいへん有意義で勉強になりました。しかし、現在の地震予知の現状が芳しくない(当たらない)ことから、悲観的な見方をされていましたが、私の研究資料をご覧戴くと「電磁観測方式の確実さを納得」され、電磁観測による地震予知に期待を持って戴けたようです。以上、簡単ですが報告です。

地震予知の大壁を乗り越える苦労は楽しかった。

JGpU(日本地球惑星科学連合学会)にて発表をする内容がPPとしてようやく纏まりました。構想は数年前からできておりましたが昨年から、素晴らしい発見などのハプニングがあって上方修正が嵩み纏めが遅くなりました。ようやく自分なりに理論と実践が納得できる報告となります。と言うのは、地震予知の理論と観測と結果が一致し筋が通ったのです。これまで、22年を費やしました。実際に、各種学会で、他の教授連の発表や講演も、大いに参考になりましたが、電磁的な研究は殆ど理解していることばかりでした。しかし、北大の森谷先生の研究は、ハムの私にとってE-supo がらみでおもしろく、取り付きやすい地震研究でした。実務的に先生から指導を戴いた事はありませんが、FM放送局の偏波表の写し一冊を戴きました。実は、私達ハムにとって、偏波は体得済みの事で実務的に分かり易かったのです。

結局、最初から電磁理論は問題が多く、その一つ一つが壁となりました。結局、一つずつ地震との関係を解決していき、観測で実証実験を重ね、理論と実際と結果が繋がってようやく結論が纏まったのです。A3PPにすると12頁となります。でも、私からすると40年の無線経験と10年の地震勉強と20年の観測実験が詰まっています。現実問題として電磁観測は地震学者が判らない分野ではありますが、私達には当然理解できていることがたくさんありました。だから、新発見が多く、諸問題が解決できた物と考えています。取り敢えずは、ホームページにPDFとしてアップしてあります。学論的でちょっと難しいところが多いと思いますが、できるだけ簡単に表現したつもりです。理論の無い空論的な学論が多い中で、筋の通った理論と実際に実験で裏付けられた論旨となっています。一度ご覧になってください。ようやく「電磁観測の地震予知理論」が「完成」です。JYAN観測網の各位には観測や研究支援に感謝申し上げます。2017-5-15

人一人の命の重さと 地震予知

2017年の幕開けです。本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、今日トランプ大統領が誕生し、世界は政治・経済とも混迷な時代に突入するとNewsが流れています。ところが、地震予知はもう20年も混迷の時代が続いています。何故かというと、阪神大震災から20数年が経過しようとしていますが、未だに地震予知が出来ないと言うのです。もう地震予知は諦めて、地震対策に予算を振る変えた方が良いと言う学者まで現れました。

原点に返ってみましょう。何故出来ないのか?・・・何が間違っていたのか?・・・どうすれば出来るのか?となりますが、私の答えは一発です。「観測をしていないでしょう!」と思います。今行っている観測は、地震予知では無く地震発生後の観測情報を使って「地震警報」などを発信しています。でもこれって地震予知では無いですよね。と考えています。

地震予知に必要な事柄は、何でしょうか?それも答えは簡単です。地震の災害を未然に防ぐのに必要な時間の前に出る情報が予知情報と言えるのです。30年での確率や数年以内等と時間を区切った話しではありません。地震の災害を予防できる為の時間が必要なのです。と言う事は、新しく起きると予想される関東大震災を例に取れば、関東地域から避難するのに何日が必要でしょうか?2~3日?、又は1週間?ですか??そうですね、約1週間有れば避難可能でしょうね。と言う事は、1週間以上前の予知情報で無いと役に立たないと言う事です。最低でも「数日前」での情報が必要でしょう。

それと、人一人の命を救う為に必要な地震予知の情報は、①地震の大きさは震度6以上で死亡者が出ますから、6以上に限定できます。また、②場所は県単位か地方単位でしょう。地方単位ではアバウトすぎますから、県単位が予知情報として必要と考えます。従って、地震予知の情報は、③1週間前後前迄に、県単位で震度6以上~7の情報が無いと予知情報とは言えなくなります。

2017年の年頭ですが、私達は地震予知の基準として、約1週間前迄に、震度6か7で、県単位の予知情報です。現在、この予知情報に叶っている情報があるでしょうか?多くの網掛けや繰り延べ、又は空振りは失格です。多分、サービスエリア限定ですが私達の電磁観測の予知情報が最も正解に近いと思います。